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2023.07.17

ゆるブラック企業の特徴や意識調査を紹介

ゆるブラック企業(ゆるいブラック企業)は、単純な業務内容が多く残業が少ないことから居心地はいいといった特徴はありますが、従業員がレベルアップする機会が少なく、賃金が上がらないことが特徴です。業務がラクと感じるため、離職率が低いことが特徴です。

意識調査によると半分以上の人がゆるブラック企業で働きたくないと答えています。自身のレベルアップができない、報酬が上がらない、やりがいを感じないといった答えが多くなっています。

ゆるブラック企業とは

ゆるブラック企業(ゆるいブラック企業)は、簡単な業務を続けることで昇給がなく、長期間労働や残業もないことが特徴です。このようにいわれるようになった背景には、パワハラ防止法の施行や働き方改革の推進などがあります。パワハラ防止をするために部下に何もいえない上司が増えてしまい部下の成長が促進されない悪循環となりました。このような状況が、表面的には問題がなさそうに見えるゆるブラック企業の発生につながっていることが特徴です。

ゆるブラック企業の特徴

ゆるブラック企業には次のような特徴が挙げられます。

  • 離職率が低い
  • 残業や昇給が少ない
  • スキルアップできない

離職率が低い

ゆるブラック企業は、業務内容がきついとはいえないことが多く離職率は決して高くありません。同じ作業を毎日繰り返していれば、決まった給与をもらえるため辞める必要がないと考える人が多くいます。

一定の給与を得られる安定感や転職に伴うリスクや手間を避けるために、従業員たちはゆるブラック企業を退職しないケースがあります。繰り返しの業務や単純な作業に慣れることで、労働量やスキルに関する不安が少なくなり給与を確保できる安心感があるためです。

残業や昇給が少ない

ゆるブラック企業の特徴として残業も昇給もないことが挙げられます。昇給が少ないことからモチベーションが上がりにくい環境ではありますが、なんとなく働きたい人にとっては働きやすい環境であるといえます。

しかし、ゆるブラック企業での働き方にはいくつかの懸念事項が存在します。例えば、昇給が少ないことは将来のキャリアや収入面での成長性に影響を与えます。

スキルアップできない

ゆるブラック企業の特徴として、専門スキルは不要で慣れたら誰でもできることが挙げられます。従業員が適切なトレーニングや教育を受けずに仕事に就く環境であることが一般的です。このような状況では、従業員の成長や能力の向上に対する支援や挑戦の機会が限られています。従って、ゆるブラック企業で働く場合には、単純な業務や繰り返し作業に依存しないスキルや知識の獲得、自己成長の機会を見つけることが重要です。

ゆるブラック企業に対する意識調査

AlbaLinkが2023年4月22日〜26日に仕事をしている512人にアンケートをとったところ、まったく思わない、あまり思わないと68.0%の人が答えています。楽に仕事をすることや居心地の良さよりも、自身の成長や収入増を求めている人が多いことがわかる結果です。

ゆるブラック企業で働きたいと思いますか?に対するアンケート結果

画像引用:【ゆるブラック企業に関する意識調査】男女512人アンケート調査(AlbaLink)

ゆるブラック企業で働きたい理由

ゆるブラック企業で働きたいと答えた人は164人おり、そのなかでもっとも多かったのは「ストレスが少ない」と答えた48名です。ほかにも「ワークライフバランスがとりやすい」や「収入が安定しているなら満足」、「ラクだから」と答えた人が多くいます。自身に成長は求めずプライベートを重要視している人にとってみるとゆるブラック企業が魅力に感じられる傾向にあります。

ゆるブラック企業で働きたい理由に対するアンケート結果

画像引用:【ゆるブラック企業に関する意識調査】男女512人アンケート調査(AlbaLink)

ゆるブラック企業で働きたくない理由

ゆるブラック企業では働きたくないと答えた人のなかで124人は「成長できない」、123人は「収入が増えない」と答えています。この回答からも企業で、成長したい、収入を増やしたいと考えていることがわかる結果となりました。つづいて、やりがいや将来性、正しい評価などを理由に挙げています。

ゆるブラック企業で働きたくない理由に対するアンケート結果

画像引用:【ゆるブラック企業に関する意識調査】男女512人アンケート調査(AlbaLink)

終身雇用が崩壊した現在、スキルアップを望んでいることがわかる結果です。さらに、昇給しないと将来が心配と考えていることが多いこともわかります。ほかにも、自身が成長できない、会社や社会に貢献できるといったやりがいを感じないと答えている人も少なくありません。

このように、ゆるブラック企業を避ける人々は、成長や収入増加、やりがいや貢献度といった要素を重視しています。自己成長や自己実現を追求し、働く環境や待遇の面で自分自身の価値を最大限に発揮できる場所を求めている人が多いことがわかります。

ゆるブラック企業を転職するべき理由

ゆるブラック企業は残業がない、仕事がむずかしくないといったメリットがあります。しかし、さまざまな理由で続けるべきではありません。ゆるブラック企業を転職するべき理由として次の点が挙げられます。

  • スキルが身に付きにくい
  • 報酬が上がりにくい
  • 成長意欲がなくなる

スキルが身に付きにくい

ゆるブラック企業は単純な業務が多く、専門スキルが身につくような業務をすることはほとんどありません。そのため、長年働いていてもスキルが身に付きにくく、今後のキャリアプランに活かしにくいことが特徴です。

このような企業では、1つの業務を繰り返しおこなうことが主であり、新たなスキルや知識を獲得する機会が限られています。従業員は同じ作業を長期間おこない続けることになり、結果としてスキルや能力の成長が制限されることになります。

そのため、ゆるブラック企業で働く場合には、自身のスキルを向上させるために外部の学習機会や自己啓発に積極的に取り組むことが必要です。自主的にスキルを磨き、専門性を高めることで、将来的に他のキャリアチャンスを追求できます。また、転職を検討する際にも、自身のスキルや経験を活かせる職場を選ぶことが重要です。

報酬が上がりにくい

ゆるブラック企業はスキルが上がらないことから、報酬も上がりにくい傾向にあります。そのため、将来生活をしていくうえで不安に感じることが増える可能性があるので、報酬が上がる可能性のある企業への転職も考えることが必要です。

報酬が上がる可能性のある企業では、自身のスキルや経験が評価され、成果に応じた報酬やキャリアアップの機会が与えられることがあります。また、成長性の高い業界や新興企業に転職することも、将来の報酬向上の可能性を広げる方法です。

転職を検討する際には、自身のスキルや経験を活かせる企業を選ぶことが重要です。さらに、給与水準や昇給の制度、ボーナスなども確認し、将来の報酬についての見通しを考慮することが大切です。報酬が上がる可能性のある企業への転職は、将来の生活の安定や満足度向上につながる可能性があります。

成長意欲がなくなる

同じ業務を繰り返すだけで昇給しない環境にいると、成長意欲がなくなることが少なくありません。自分の能力はここで限界と思い込んでしまい、行動力もなくなってしまいます。しかし、新しい挑戦をすることでモチベーションが高まり自分の能力が高まることがあります。

例えば、プロジェクトへの参加や責任のある業務を依頼されることによって、成果に応じた報酬や昇進のチャンスを得ることも可能です。

ゆるブラック企業から転職するために

ゆるブラック企業はスキルが身につかず転職するために不利な状況となります。そこで、次の方法により転職がしやすくなる可能性があります。

  • 専門家に転職の相談をする
  • 成長できる企業に転職する

専門家に転職の相談をする

今後のキャリアに迷ったら、転職エージェントをはじめとして専門家に相談することが転職をするにあたって1つの方法です。転職エージェントを利用すると、自分自身では見逃してしまうような求人情報や業界のトレンドを知ることができます。転職エージェントの担当者は求人市場の動向に精通しており、適切なキャリアパスや職務経験を持つ企業を紹介してくれます。さらに、自身のスキルや経験を最大限に活かせる仕事の選択に役立つアドバイスも提供してくれることが一般的です。

転職相談は通常無料でおこなわれるため、相談だけでも自分の現状に合ったアドバイスを受けることができます。専門家からの意見や助言は、自身のキャリアの方向性を明確にするうえで役立ちます。転職エージェントの担当者との相談を通じて、自分の強みや成長のポイントを再確認し、将来のキャリアについて具体的なアクションプランを立てることが可能です。

成長できる企業に転職する

ゆるブラック企業で自身のレベルアップができないことに悩んでいるのであれば、成長が見込めるような企業に転職する方法があります。成長が見込まれる企業では、従業員のスキルや能力の向上を重視し、適切なトレーニングや教育プログラムを提供しています。自身の経験やスキルを伸ばす機会が増えることで、キャリアのレベルアップが可能となります。

転職を考える際には、自身の成長やキャリア目標に合致する企業を選ぶことが重要です。求人情報や企業のウェブサイト、社員の声などを調査し、成長が期待できる環境を探してください。また、業界のトレンドや将来性も考慮に入れることが大切です。成長が見込める業界であれば、自身のスキルや経験を活かして長期的なキャリアの展望を持つことができます。

まとめ

ゆるブラック企業の働き方は表面的には楽で安定しているように見えますが、従業員一人ひとり将来の成長や昇給しないことを考えると問題が存在しています。従業員はスキルや能力の向上に対する支援や挑戦の機会が限られており、将来の成長やキャリアの発展が見込めない状況であることが一般的です。

このため、自身のキャリアプランにマッチした企業や将来性のある企業を選ぶ人が増えています。彼らは単に楽で安定しているだけではなく、自己成長やキャリアの発展を重視し、将来的にスキルや経験を活かせる環境を求めています。自身の能力を高めることや新たなチャレンジに挑戦することで、将来的なキャリアの成長や昇給の機会が広がるためです。

成長性のある企業では、自身の才能や能力を活かし、長期的なキャリアのビジョンを描くことができます。したがって、ゆるブラック企業に勤務する場合でも、将来の成長やキャリアの発展に関心を持ち、自身のキャリアプランに合った企業を選ぶことが重要です。

この記事の執筆者

ropro編集局-コラム編集担当

ropro編集局-コラム編集担当

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